2010年11月6日土曜日

大田雅一さんの語るアン・ソンギさん

今回はコリアキネマ倶楽部の運営・管理人、大田雅一さんにお話を伺いました。「てじょん」さんのお名前でご存知の方も多いと思います。


アン・ソンギさんとの出会いを教えてください。
私が初めて知ったのは、ペ・チャンホ監督の『コレ・サニャン~鯨とり/고래사냥』でした。私にとって韓国映画を初めて知ったのが、この作品だったと言ってもいいです。中野の武蔵野館でイ・ジャンホ監督の『暗闇の子供たち/어둠의 자식들』との二本立てでした。

この80年代ニューウェーブを代表する2監督の代表作2本を見て、衝撃的な感動を受け、以来すっかり韓国映画にはまってしまいました。

私にとって『コレ・サニャン~鯨とり』は『韓国版スターウォーズ』と言ってもいい。
アン・ソンギはもちろんハン・ソロ役。弱きを助け、強きをくじく…

「コレサニャン」がアン・ソンギ作品のデビューだったため、以降どの作品を見ても「あ、あのインテリ乞食がまたこんなところでこんな役に『化けて』いるぞ」と。それくらいあの作品の役柄は強烈で、素晴らしかった。あの「乞食節」がいまだに耳を去りやらないですね。

アン・ソンギさんと言えば… というエピソードがあれば教えてください。
河合塾の主宰した1995年のおおさかコリア映画祭での『神さまこんにちは/안녕하셔요 하나님』『曼荼羅/만다라』上映会に、当時結成していた「韓国映画学会」として大阪まで行きました。上映後の懇親会で丸テーブルを囲み、映画にちなんだ安眠メガネと花束を贈呈したのですが、笑ってもらえてよかったです。

2回目は「韓国映画学会」として再び、同年の第8回東京国際映画祭で『永遠なる帝国/영원한 제국』が上映された時。短い時間でしたが、挨拶させていただくことができました。

非常に忙しい中でも常に関係者への心配りを忘れず、にこやかに丁寧に応対してくれたアン・ソンギさん。これまでさまざまな韓国の映画人にお目にかかる中で、どこか日本の映画人とはひと味違うと感じていましたが、韓国では映画の俳優には特にこうした人格的な面も要求されているといいます。でも、彼はやはり別格だったことは言うまでもないですね。
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大田さん、お忙しい中お時間ありがとうございました!

大田さんが運営される映画上映会で、来年3月12日(土)『ヘアー・ドレッサー/헤어드레서』が上映になります。
【場所】文京シビックセンター 地下1階 アカデミー文京
南北線・丸の内線・大江戸線・三田線 後楽園駅・春日駅 直結
【日時】18時開場 18時半開映  
【料金】無料 予約不要
【共催】韓国文化院

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